海外旅行でのトラブルを未然に防ぐ極意
旅行先でのサインは万年筆でしちゃダメ
トラベラーズチェックにサインを書くときは、万年筆は避けたほうがいいです。というのも、万年筆は筆圧が残りにくく、インクが消せる。本人の署名を消して別のサインが書けてしまうので悪用されやすいです。
たとえば、A氏がスリにトラベラーズチェックをすられたとする。犯人がA氏のサインを消し、自分のサインを記入すれば、犯人の物と見なされて使われてしまいます。
トラベラーズチェックの長所は、万が一、盗難にあったり紛失しても、再発行してもらえるところですが、この手口で犯人に使われてしまったら、A氏のトラベラーズチェックを不正に使ったものだと証明することは難しく、再発行してもらえない。
発行会社の調査部も厳しくチェックはしていますが、彼らの目をだますほど、巧妙にサインを書き変え るプロの犯罪者がいるといいます。サインは、必ず筆圧が残るボールペンでするようにしましょう。
旅行先での記念撮影は観光客に頼む
外国の観光地で記念撮影をする観光客をよく見かける。そのときに、見知らぬ人間に撮影を頼んでいるケースも多いです。
海外では、これはとても危険なこと。アメリカの「自由の女神」の前で現地人らしき人に撮影を依頼したら、三脚ごと持って逃げられたという人もいます。
海外で見知らぬ人に撮影を頼むのは「このカメラを差し上げます」といっているのと同じなのです。
どうしても第三者に撮影を頼まざるを得ないときには、同じ観光客に頼むのが無難でしょう。
巡回中の警察官に頼む方法もあるが、国によっては、撮影後に「撮影料」を要求する警官がいるという話もあるので、やはり観光客に頼むほうがいいです。
旅行先ではハプニングの方向を見てはダメ
旅行中、身近なところでハプニングが起きたときには、そちらを見たい気持ちをグッとこらえ、あえて反対側を見るクセを身につけておこう。
たとえば、カフェで休んでいるとき、窓の外でケンカが発生したとしよう。このとき、窓の外に注目するのではなく、逆の方向を見るのです。そこには、自分がバッグから目を離す瞬間を待ち構えている犯人の姿があるかもしれない。
数人がグループになり、わざと声をかけたりハプニングを起こしたりしてターゲットの注意をそらしたスキに盗むといった手口も少なくないので、どんなときにも油断してはいけません。
旅行先でカージャックから身を守る法
海外では、とかくカージャック事件が多いです。外国人旅行者を狙う強盗もいるので、レンタカーを使う人は、注意が必要です。
クルマの乗り降りというちょっとした時間は、じつはとても怖い瞬間ともいえるのです。動作はできるだけ素早く行うのが鉄則です。乗る前にゴソゴソ鍵を探していては危険。クルマに近づく前から手の中にしっかり持っていること。
乗ったら、すぐにドアロックする習慣も身につけておかなければならないです。さらに注意する点は、街中や信号待ちのときは窓を閉めておく、見知らぬ人に停車を求められても絶対に応じない、交差点などで停車する際には、前のクルマとの車間距離を十分に空けておく、むやみにクルマから降りたりしないなど。
万が一カージャックに襲われ、銃やナイフを突きつけられたら、抵抗せずにクルマを明け渡すことも命を守る手段です。
海外旅行先でエレベーターでの危機回避術
海外のホテルのエレベーターで、怪しげな人物と乗り合わせてしまったときの対処法を紹介しましょう。
まず、宿泊階には絶対に降りないこと。レストラン階まで行くか、相手の階よりも上のボタンを押して、相手が降りるのを見届けてから自分の宿泊階に降りるといいです。
もしも、途中でみんな降りてしまって、怪しげな人物と二人きりになりそうだったら、自分もみんなと一緒に降りてしまい、あらためて乗り直したほうがいいです。
また、女性の場合は、とくに怪しげな人物でなくても、自分と同じ階で降りた異性がいたら、一度その人と反対方向に歩いて相手が入室するのを見届けてから、逆戻りして自分の部屋に入る。
一瞬のうちに密室になってしまうエレベーターは、海外だけでなく日本でも犯罪が起こりやすい。それだけに、念には念を入れた用心が必要なのです。